オレンジ一色の表紙からは何もわからず、全く期待せず読み始めて続編二冊まで読むに至った本。
悲しい結論がやってくることはわかってはいるものの、もしかして違う方向に行ってくれないかと願わずにはいられなかった。そして私には絶対真似できない生き方だけれども（私の場合はきっと弱音を吐いてばかり）登場人物皆が魅力的で実際にいそうで人間味があって、通常私はめったに続編まで読まないのだが、だからこそ彼らの視点にたった続編も読みたくなったのだと思う（GusとFranco
、両方ともKindle Unlimied対象）。
Kateはなんだか何でもできそうで強くてすごく魅力的。そして私ならまずGusに惚れてしまうね、と思いながら読んでいた。あらすじを書くことは控えたいので具体的なことは書けないのだが、学生時代のなんだか透き通ったような冬の朝のような時間の過ぎる感じと同時に不安定な感じを思い出したし、それが今の時間と比べて郷愁を帯びるというか昔は良かったと思うような悲しい気持ちになることもなかった。
私は自分自身の今の生活に自信がないのか昔が楽しかったからか、昔は良かったというような郷愁感を呼び起こしすぎる本は苦手なのだが、そのようなこともなくただただ起こる悲劇が悲しくて泣いて若かった頃も思い出して、どんどん読み進めて知ってそして泣いて茫然としてしまった。別の世界に入って没頭したい、そして泣きたい方におすすめします。
