📙 変な家

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あれ、これは小説だったっけ?実話だったっけ?と思いながら読み始めた。公言してはいないが実は間取り図好きの方は結構多いのではないかと思っていて、私も新聞折り込みの不動産の広告は購入予定がないのに必ず見るし、おっと思う物件(豪邸とかすごい高額とか)は家族にも見せるし、同じような価格帯のマンションを見比べて、誰にも頼まれていないのに自分ならどちらがいいか勝手に考えたりする。

新聞の広告でこちらの本の宣伝を見て、表紙に載っている間取りが気になった。だってすごく変な間取り。この小説の根幹だからこれ以上のストーリーは書かないとして、私が星5つを付けた理由は実に独断的ながら、1) 続きが気になって一気読みしたこと、2) 本の目次を読んだだけで居眠りしてしまう(これはこれで問題)家族も、食事などで読むのを中断される度「続きが読みたい!」と言ったこと、3) 私に丁度良いドロドロ具合だったこと、そして4) 新感覚の小説だったこと。

最後の 4) 新感覚の小説、とは斬新な形式の小説だったこと。前回、ビジネス書の著者になっていきなり年収を3倍にする方法の感想でも書いたが、私はいつか本を書いてみたくて、でも小説はあまり読まないから自分は書けないと思っていた。しかし、このような事実(めいたもの)を淡々と語り妄想も絡むものならいけるかも!と、こんな小説の形式もあることを教えてくれた(言うまでもなく、こちらの本のような完成度が高いものが努力せずできるとは思っておりませんので…)。

作者の雨穴(うけつ)さんはウェブライターでYouTuberでもあって、こちらの「変な家」はそもそもYouTubeから派生したものだそう(そのYouTubeはこちら)。小説から歌(YOASOBI)に続く、YouTubeから小説など、今までなかったような派生があって新しい形式が生まれてくるんだなあと改めて感じた。これからまだ見ぬものがいろいろ誕生するのかもしれないし、発想力があれば私にもチャンスありかも?「変な家」の一章と二章の出だしはこちらで無料公開されているので興味が出てきた方はぜひ。